
お疲れ様です。
今回は、糖尿病の眼の病気【糖尿病網膜症】についてお話ししていきます。
いくら頑張って数値が改善されても、この病気だけは治らない。
治らないというのは少し語弊があります。
詳しく言えば「進行を遅らせる」と言った方がいいでしょう。
気になる方・若しくは、医師に診断された方は以下をご覧下さい。
糖尿病網膜症
具体的な話はここからです。
おそらく、皆さんの中で「眼の自覚症状」がわかる方はいないと思います。
眼は「自己診断」が出来ないため、多くの糖尿病患者さんは「眼科」にかかります。
数値や血糖コントロールの具合や薬の投与等、様々な環境を診て治療が始まるものです。
網膜症の原因
糖尿病網膜症とは、糖尿病による「合併症」の一種です。←他に「神経障害」「腎症」があり、3大合併症と言われています。
眼の一番奥(眼底)には 網膜 と言われる神経の膜があります。
網膜の中には 多くの毛細血管 があります。
糖尿病患者の皆さんの血液は、「糖が多く血が固まりやすい状態」 になっているため、
網膜の毛細血管を詰まらせたり、血管の壁に負担をかけて出血しやすい状態(眼底出血)です。
そのため、血液自体の流れが悪くなり 網膜に酸素や栄養素が不足する 状態にあります。
この状態が 糖尿病網膜症 の原因となります。
糖尿病網膜症が進行した場合には、硝子体で大出血が起こり、最悪の場合失明に至る場合もあります。
糖尿病網膜症以外の眼の病気
糖尿病網膜症以外にも、「眼の病気」はあります。
原因は「高血糖による末梢神経障害及び代謝異常によるもの」です。
聞き馴染みのあるもので言えば「白内障」がわかりやすいかと思います。
その他にも「血管新生緑内障」「黄斑症」「屈折・調節異常」「角膜障害」「虹彩・毛様体炎」「外眼筋麻痺」「虚血性視神経症」などがあります。
「角膜障害」のように激しい痛みを感じるものがありますが、多くの眼の病気は「気付かない」んです。
そのため、「定期的な眼科の検診」は必要不可欠だということです。
慌てずに医師と相談すること
糖尿病網膜症になったからと言って、「すぐに失明したり眼の病気が進行する」というわけではありません。
「単純網膜症」→「増殖前網膜症」→「増殖網膜症」といった段階があるのです。
単純網膜症・増殖前網膜症と診断されても、正直に言って「自覚症状」はありません。
増殖網膜症と診断されて、やっと「自覚症状」が現れるくらいです。
自覚症状が現れたからといって慌てないで下さい。
日々の検診を忘れることなく受診し、違和感やその他「眼に関する異常」が起きた時には医師に必ず相談して下さい。
糖尿病網膜症と診断された後
診断されてもショックを受けずにいて下さい。
前項でも説明した通り、すぐ「失明」するわけではありません。
まずは、日々の暮らしを大事にして下さい。
この「日々の暮らし」というのは、皆さんの「糖尿病と向き合う生活」のことを言っています。
糖尿内科で処方された薬をしっかり投与し、運動と食事を改善しつつ生活する。
この生活をしていれば「怖がらずに済む」ことだって出来ます。
診断されたときの対処法
はっきり言います。
血糖コントロールが一番大事です。
これ以外にはないです。
説明した通り、「高血糖による血液が原因」なのです。
血糖コントロールすることにより、血糖値が抑えられると症状が改善します。
実際、僕も「糖尿病網膜症」と診断されました。
ですが、最近の検診では眼の状態も良好であり眼の中に新たな血管が生まれてくることもありません。
なので、声を大にして言います。
血糖コントロールが一番大事 です。
その他の対処法
血糖コントロールが一番大事ですが、出来てしまった血管をそのまま放置しておくことは出来ません、
その放置したままの血管から新生血管が発生することもあるからです。
医師と相談の上、処置を決めて下さい。
一般的な処置の方法は次の通りです。←僕もやりました。
- レーザー光凝固術
網膜にレーザーを照射して、新生血管の発生を防ぐことができ、出血や白斑の治療も出来ます。
視力が回復したり、劇的に網膜症が治るということは無いですが、進行を阻止することが出来ます。
この「レーザー光凝固術」は多くの方がやっています。
眼の奥に「ジリジリ」っと痛みがあり、強いレーザーですので術後は視界の色が「紫色」っぽくなります。
視界の色は大体「10分程度」で治るため、通院での治療が多いです。
進行段階によっては、数回に分けて治療します。
糖尿病網膜症で失明しないために
全ての内容をご覧になられた方にはわかると思います。
- 血糖コントロールを続ける
- 初期の段階で眼科の検査・検診を必ず受ける
- 定期的に眼科の検査・検診を受ける
あと一つ付け加えるとしたら
- 眼科で行った検査結果は「糖尿病手帳」に記録してもらい、確認しましょう
ということです。
自分で確認するだけではなく、糖尿内科の医師にも確認してもらいましょう。
具体的な治療方法は「眼科医」に委ねていると思いますが、総合的に診るのは「糖尿内科医」です。
自己判断はせずに、両方の医師からの意見を素直に聞きましょう。
最後に
最後までご覧頂きありがとうございます。
なぜこの時期に「糖尿病網膜症」のことを書いたかと言いますと、現在「テレワーク・リモートワーク」が増えていますよね。
そこで僕自身が「眼に違和感」を感じました。
眼科に行き、診断してもらった結果は「ただの疲れ目」でした。←細部の細部まで検査された時はドキドキしましたが、結果を聞いて正直ホッとしました。
そこで僕の担当医と話をしていて、二人ともが同じ結論に至ったのですが、
「PCの画面を見る事による眼への負担が増えている」
ということです。
強いストレスや緊張感が原因で新生血管が出来るケースもあるみたいなのです。
糖尿病患者では無い人で新生血管が増えるというケースはあまり無いみたいですが、正直この状態が続くとわからないとも言っていました。
それほど、「眼」というのはデリケートなものであり「ただの疲れ目」で終われば良いのですがそうならないケースもあるということを知って頂きたい。
そう思い今回記事を書きました。
現代人病として一つだけ言わせて下さい。
「VDT症候群」というのを知っていますか?
これは「PCやモバイル端末、その他液晶画面がついた機械(VDT)」が原因で 目や体や心に影響のでる病気 と言われています。
症状は至ってシンプルです。
体の症状は「肩こり、首・肩・腕が痛むまたはだるい、背中の痛み、手指の痺れ」などです。
体の症状はわかりやすいのですが、精神にも影響を及ぼします。
精神の症状として「イライラ・不安感を招く、抑鬱状態」などです。
実は最近イライラしたりする原因は「VDT症候群」かもしれません。
そんな時は思い切って「VDT」を避けたり、横に置いて下さい。そして「見ない」ようにして下さい。
それだけで良いんです。
ですが、そうは言ってられないのも現実です。
自宅やオフィスで「VDT作業」する時に5つのポイントを心がけて下さい。
- 適度な休憩(1時間ごとに15分程度)
- 体操(体を動かすことが重要)
- メガネ・コンタクトの度数を合わせる
- 乾燥に注意
- 早期受診(異常を感じたら)
この5つのポイントで予防・対策して下さい。
眼は非常に大事なものです。
話は戻りますが、いきなりあなたの生活から「視界」が無くなったらどうしますか?
そうならないために日々の生活を頑張りましょう。
糖尿病網膜症になっても、信頼できる医師と相談しながら乗り越えていきましょう。
最後までご覧頂きありがとうございました。